日本人が英語の発音で一番苦労するのは、“R”と“L”ではないでしょうか?
脳がガチガチに固まって化石化したのちにカナダに来た私は、今だに英語の発音には悩まされます。
“らりるれろ”はアルファベットで書くと”ra,ri,ru,re,ro”。でも、日本語の発音に近いのは”la ,li,lu,le,lo”で綴る方だと思うんですけどね。
英語で綴る自分の名前を、“Saori”から“Saoli”に変えていた人がいました。発音が“サオリ”ではなく“サオゥリィ”になってしまうからだとか。
“R”のある単語を日本語発音の“ら”音で発音すると、悲しいことにほとんどの人がわかってくれませ~ん。
レッドロブスター(Red Lobster)を日本語アクセントで言うとなぜか笑われるし。
「Led Robster?」ってジョークで言われても、私には同じ発音に聞こえてしまいます。
綴りに“R”と“L”が一緒に入っている単語を発音しなきゃいけない時なんか、もう大変です。
さらに“V”なんかが入った時には、舌がもつれて自分でも何を言っているのかわからなくなります。
日本語にない発音は正しい発音ができるようになるまで、何度も繰り返してトレーニングするしかないんですね。
私は車を運転しながら練習します。
ラジオをつけてニュースでもラジオホスト達の会話でも、彼らが英語で喋っていることを自分も声に出してリピートするのです。
慣れないと追いつくのに大変だけど、そのうち一個一個の単語が聴こえてきて、彼らが言っていることもわかるようになってきます。
発音とヒアリングの練習になりました。
“th”の発音も最初は苦労しましたね。
Thursday (木曜日)が言えないと電話でアポ予約を取る時に大変な目にあいます。
その上、私は舌ったらずで“さしすせそ”がうまく言えないのです。
その為“city, seat, sit, ship, think”等の発音がうまく使い分けできません。
例えば「I’m thinking 」と言うと“「Are you sinking?」とマイハズ(私のパートナーの呼び名)はジョークを言ってきます。
“さしすせそ”にはいつも恥をかかされます。
友達が開いたパーティにお手伝いに行った時、ドアを開けて家に入ってくるゲスト一人一人を部屋に案内し、「Please sit down(どうぞお座り下さい)」と言っていると、後ろでクスクス友達の笑い声が聞こえてきました。なんで彼女笑っているんだろうと不思議に思っていると、彼女言わく「Akko が言うとsit (座る)がshit(シット、ウンコのこと)に聞こえて可笑しい」と言うのだ。ひどい~ッ!
誰か舌ったらずを治す方法があったら教えてほしいワ。
韓国人の元ルームメイトは“F”の発音が苦手。フォークがポークになってしまいます。
ルームメイト達みんなで夕食のテーブルをセッテイングしていたら、彼女が私に向かって、「ポークがない!ポークがない!」って叫びました。「豚料理?今日はないじゃんよ」と思っていたら、彼女、フォークのことを言っていたんです。
アクセントの強い移民同士の英語での会話は、「通訳がほしい」と思っちゃうほど大変です。
ペンと紙がない時は、全身を使ってジェスチャーでなんとか伝えます。それでも通じない時は諦めて、他の会話に切り替えます。それでも話が続けばいいんだけど、お互いに何を言っているのかがわからない状態に突入すると…うーん、想像にお任せします。