それは夜の11時頃に突然起こりました。
いつも通りの夜、そろそろ寝る時間。
私はリビングルームのソファーでゆったりとくつろぎながら、ぼーっとテレビを見ていた時に…
突然下から大きな音がしたかと思うと、
ベースメントにいたマイハズが、
「911に電話しろ」
と叫びながら階段を駆け上がってきました。
私は一体何が起こったのか事情が把握出来ず、ただただ突っ立っていると、
「電源を消さないと!」と言って、
彼は電気のブレーカーを落とすために、またベースメントに戻りました。
何が起こったのかを確認するため私は彼と一緒にベースメントに降りると、水道管から水がホースのように溢れ出ていました。
古くなった水道管のパイプが破裂したのです。
水の勢いはものすごくて、地下はすでに水びだし。この状況にどう対応していいかわからず、私達は慌てふためいていました。
ブレーカーを落として家の電気を止めましたが、ガスタンクが水道管のすぐ横にあるので、最悪な事態が起こるかもしれないとマイハズはパニック状態に。
照明無し真っ暗の中、マイハズは「911に電話しろ~」と私に叫び続けましたが、電気を止めたのでコードレス電話は使えず、真っ暗闇の中、私は携帯を探すことにしました。
でも頭の中が混乱していたので携帯をどこに置いたか思い出せず、家の中をぐるぐる行ったり来たり走り回っているだけでした。
停電用対策のために買った電源不要の古い電話が、この時役に立ちましたね~。
カナダは警察や緊急の時には”911”に電話をします。
生まれて初めて ”911”に電話!をかけるので、ドキドキしながら番号を押すと、オペレーターがすぐに出ました。
北米の映画でよく、警察”911”に電話をしても繋がらなかったり、待たされたりするシーンを見ますよね。特に恐怖映画に多いけど。
そんな映画の影響ですぐに繋がるとは思っていなかったので、ちょっとびっくりしました。
考える暇もなくオペレーターが出たので、一瞬なんて説明していいかわからず、頭の中が真っ白に。
「私が言うより、英語が達者なあなたが説明してよ」と、後ろでパニック状態になっているマイハズに受話器を渡しました。
彼は震える声でオペレーターに事情を説明して、10分ぐらいで消防車が来ることになりました。
待ってる時間の長かったこと。
「ガス漏れで家が爆発するかもしれないから家の外に出たほうがいい」と、超心配性のマイハズと外で待つことにしました。それもパジャマ姿で…
10分も絶たないうちに消防車が家の前に到着。
住宅街なので消防車は音は立てずに、ライトだけ付けて静かに来ました。
不思議にも消防車がうちの前に止まっているのに、周り近所はとても静か。誰も覗きに来ませんでしたね。
来た消防士は4人で、女の人が1人。でも水の被害が軽かったので1人は車の中に戻って、3人の消防士がすぐに水の元全を見つけて止めてくれました。
水道管の穴をテープで応急処置もしてくれて、次の日業者にパイプを修理してもらうよう私達にアドバイスをしてくれました。
その手際の早いことに、さすがプロ、感嘆しました。
とてもフレンドリーな消防士でしたよ~。
それになんかカッコイイですね。(もちろん、彼らの写真は撮れませんでした)
最悪の夜だったけど、「水の被害が少なくてよかったね~」と2人で胸を撫で下ろしました。
ベースメントも乾わき、水道管も次の日修理して、この事件は今は笑い話の1つになりつつあるかな。